シャドーイングとはテープなどの音声について中国語を読み上げていく学習法です。
だいたい1、2語遅れて読み上げていく様がさながら影のように寄り添っているように見えるためシャドーイングと言います。
シャドーイングを行うには高度な集中力が必要になります。正確に聴き取らないと自分で発音することができません。しかも耳に入った言葉を瞬時に口にしなければならないので、躊躇している余裕はありません。
これは非常に効果的な学習法で、通訳を目指す人の訓練法の一つでもあります。
具体的な練習方法ですが、はじめはスクリプトのある音声ソースを利用するのがいいと思います。内容は自分のレベルから見て簡単なものを選ぶのが効果的です。相当な集中力が要求されるので、はじめは短めのものを使用することをおすすめします。
後は音声について発声していくだけです。発音とイントネーションに気をつけるようにしてください。慣れるまではなかなかついていけないと思いますが、ついていけるようになると楽しくなりますのでがんばってください。
一歩上を行くシャドーイング
ある程度の中国語力がある方はテープではなくラジオやテレビ放送をその場でシャドーイングしていくことも有効です。
録音された音声ソースのように繰り返すことができないのでかなり高度ですが、それだけの効果はあります。
また、これは上級者向けですが、さらに高度な方法として少し距離を置いてついていく方法があります。数語遅れてついていくのではなく、一文ずつ遅らせて発声する方法です。
リピーティング的なところがありますが、いちいち音声を止めることはしません。
頭の中に一文ためつつ発声し、その間なお新しい一文を聴き、頭の中にためていくという超人的なことをします。これには非常に高度な集中力が必要になります。
これもシャドーイングというのか、それともライブリピーティングとでも言うのかは知りませんが、通訳を目指すような人は挑戦してみてもいいかもしれません。
シャドーイング学習書
シャドーイングはかなりの集中力が要求されるので、コツをつかむまではかなり苦しい思いをすることになるかもしれません。
そこで、いきなり見よう見まねでシャドーイングをするのではなく、シャドーイング学習用に編集された学習書を利用してシャドーイングのやり方を身につける方がより早期に学習効果を上げることを期待できます。
ただし、これも音読テキストの場合と同様選択の余地はあまりありません。2005年度に入ってようやく「シャドーイング」と銘打った中国語学習書が出版されたぐらいですから。
ここでは初級者向けとして
初級後期程度ならば
中級者向けとして
中級レベル後期向けとして
『通訳メソッドを応用したシャドウイングで学ぶ中国語難訳語500』
の四冊をおすすめシャドーイングテキストとして挙げておきます。