20世紀の英米による世界支配によって、英語は広く世界に浸透することとなりました。
特に近年、グローバリゼーションの潮流とアメリカの空前の好景気が重なったため、英語のビジネス界における地位は他を圧倒するようになっています。
このような背景もあり、英語を母語とする人の中に、
「英語こそが世界語である」
「英語はできて当たり前である」
「英語はどこでも通じる言語である」
という意識が広がりつつあります。
日本に来ているのに日本語で話そうとしない英語ネイティブスピーカーが増えてきているのもその証左でしょう。
こちらが英語で話しても、相手はあたかもそれが当然のような認識でいることがよくあります。
また、アメリカ等ではアジア系の移民も多いので、アジア人が英語を話すことに対して新鮮な感覚は持ちません。日本人が青い目をした外国人が日本語を流暢に操るのを見て感心するのとは全くの対照を成しています。
一方中国語について言えば、中国の経済成長に伴って中国語学習者の数は世界中で増えてきていますが、その数は英語にははるかに及びません。
その一方で、一般に彼らは中国語に対して高い誇りを抱いていることもあり、外国人が中国語を学ぶということに惜しみない歓迎を与えてくれます。
これに加え、彼らは中国語は難しい言語と考えているので、外国人が中国語を流暢に操るのを聞くと賛嘆してくれます。
これは学習者にとっては大きな励ましになりますし、何より満足感を与えてくれます。これは英語学習者にはない、まさに中国語学習者の「特権」と言えるでしょう。