比較:介詞「朝」「向」「往」「给」「对」

介詞“朝”“向”“往”“给”“对”はいずれも「…に」と訳されるが,“朝”“向”“往”は方向を,“给”は受手を,“对”は対象や待遇・対人関係及び問題となる事柄をそれぞれ示すので,自由に置き換えることはできないが,一部の用法では相互に置き換えることができるものもある。

なお,“朝”と“向”の比較“朝”“向”“往”の比較は別項目を立てているので,そちらを参照のこと。

一覧

介詞基本語義位置“着”の併用
ある方向を向く動詞の前単音節の方位詞を目的語とる場合を除く
ある方向を向く動詞の前後動作の向かう方向を表し,…の部分が2音節以上の場合
移動する動詞の前後不可
伝達や物などの受け手を示す動詞の前後不可
動作の対象を示す動詞の前介詞用法では不可

動作の対象

動作の対象を表す用法では,“朝”“向”“给”“对”を相互に置き換えることができる。この用法では動作が向かう方向を表す“往”で置き換えることはできない。

例文和訳
我微笑私に向かって微笑む
我微笑
我微笑
我微笑
我微笑

受け手

手紙・電話などでの伝達や物などの受け手を導く用法では,“给”と“往”は相互に置き換えることができるケースもある。この用法では“朝”“向”“对”を用いることはできない。※中検3級レベル

例文和訳
他家打电话彼の家へ電話をする
他家打电话
他家打电话
他家打电话
他家打电话

上記の例では“给”と“往”は相互に置き換えることができるが,受け手の“他家”から“家”が欠落すると,“往”を用いることはできなくなる。※中検4級レベル

例文和訳
他家打电话彼へ電話をする
他家打电话