方向を表す“朝”“向”はいずれも「ある方向を向く」ことを表すが,語法上の制約は多少異なる。以下にその特徴と用法をまとめる。
概要
介詞 | 位置 | “着”の併用 |
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朝 | 動詞の前 | 単音節の方位詞を目的語とる場合は不可 |
向 | 動詞の前後 | 介詞の目的語が2音節以上の場合 |
“朝”<“向”
“朝”は“向”で言い換えることができる。
◯ | 朝前看 | 前を見る |
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◯ | 向前看 | 同上 |
位置上の制限
“朝…”は動詞の前にのみ用いるが,“向…”は介詞句補語として動詞の後にも用いることができる。
✖ | 走朝远方 | |
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◯ | 走向远方 | 遠方へ行く |
動詞の特性上の制限
人を表す名詞が介詞の目的語になる場合,“朝”は具体的な身体動作についてのみ用いられ,抽象的な意味を表す動詞については用いられない。
◯ | 朝他挥手 | 彼に向かって手を振る |
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◯ | 向他挥手 | 同上 |
✖ | 朝大家道歉 | |
◯ | 向大家道歉 | みんなに謝る |