数量詞“一下(儿)”“一会(儿)”“一点(儿)”“一些”は,いずれも「少し」「ちょっと」の意味を表すが,表すところの意味は異なる。
なお、本項は“一下/一会”と“一点/一些”の対比に重点をおいてまとめている。“一下”と“一会”及び“一点”と“一些”の対比については比較:数量詞「一下」「一会」、比較:数量詞「一点」「一些」を参照。
動作と数量
“一下”と“一会”は動作についていうのに対し,“一点”と“一些”は数量についていう。このため、同じ動詞についても、その意味するところは異なってくる。※中検4級レベル
例文 | 和訳 | |
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一下 |
| ちょっと見てみた。 |
一会 |
| ちょっとの間見ていた。 |
一点 |
| 少し見た。 |
一些 |
| 少し見た。 |
定語用法
“一点”“一些”“一会”は定語になり,名詞を修飾できる。“一下”にはこの用法はない。
例文 | 和訳 |
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一点 |
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一些 |
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一会 |
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補語用法
補語になる場合,“一下”は動量補語,“一会”は時量補語,“一点”と“一些”は動量補語や差量補語として使われることが多い。
例文 | 和訳 |
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一下 |
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一会 |
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一点 |
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一些 |
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状語用法
“一下”と“一会”は状語になり,述語の前に置くことができる。“一点”も状語になるが,後に否定副詞を伴い,「少しも…でない」の意味を表す否定の強調表現の形で用いる。“一些”にはこの用法はない。
例文 | 和訳 |
---|---|
一下 |
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一会 |
|
一点 |
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