接続詞“既然”“既”は「…したからには」「…である以上」「…する以上」「…した以上」の意で複文の前節に用い,すでに実現したかもしくは確実となった前提を述べ,後節で前提に基づく結論を出す。結論を表す接続詞にはこの他に“所以”“因此”“因而”などがあるが,“既然”は語義が少し異なるので,項を分けて解説する。
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“既然”と“既”は同義だが,“既”は書面語で使われる傾向が強い。また,用法上一部相違点も存在する。この点については下部で解説する。
介詞 | 例文 |
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既然 |
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既 |
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呼応
呼応語 | 例文 |
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就 |
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也 |
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还 |
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- 既然来了,就坐下来吃吧。
- せっかく来たのですから,座って食べていってください。
- Jìrán lái le, jiù zuòxialai chī ba.
反語
後節に反語表現を用いることもある。
- 你既然不愿意去,还去干吗呢?
- 行きたくないのに,何で行くんだよ。
- Nǐ jìrán bù yuànyì qù, hái qù gànmá ne.
主語と接続後の位置
“既然”の場合
“既然”は主語の前後いずれにも置くことができるが,前節と後節の主語が同一である場合,“既然”はふつう主語の後に置く。
位置 | 例文 |
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前 |
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後 |
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- 你既然身体不舒服,就回家休息吧。
- 体の調子が悪いのだから,帰って休んだら。
- Nǐ jìrán shēntǐ bù shūfu, jiù huíjiā xiūxi ba.
- 你既然决定了,就按部就班地做。
- 決めたのだから,段取りをふんで事を進めろ。
- Nǐ jìrán juédìng le, jiù ànbùjiùbān de zuò.
“既”の場合
“既”は主語の後ろにしか置くことができない。
例文 | |
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◯ |
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× |
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