可能表現

可能表現には主に助動詞によるものと、補語によるものがある。

可能の助動詞

能力の意味を表す助動詞には主に“能(能够)”“可以(可)”“会”がある。

助動詞“能”は「能力があってできる」という意味が中心となる。

1.主体的な能力があってできる

喝酒。彼は酒を飲むことができる。

2.客観的な条件のもとでできる

来吗?彼は来ることができますか。

3.許可されてできる

“可以”の否定形として使われる。

你不迟到。遅刻してはならない。

能够

助動詞“能够”の語義は“能”に準じる。

1.能力・能率・効果

希望他能够吸取教训。彼が教訓を汲み取ることを望む。

2.条件や理屈の上で許される

新体育场能够容纳五万人。新しい体育館は5万人収容できる。

比較:能/能够

“能够”は書き言葉に,“能”は話し言葉に多く用いる。例えば,下記の例では文法上はいずれも問題ないが,口語の場合は“能”をよく用いる。

我们也参加吗?私たちも参加できますか。
我们也能够参加吗?同上

可以

助動詞“可以”は「条件が許してできる」という意味が中心となる。

1.客観的な条件のもとでできる

这所体育馆可以容纳六万人。この体育館は6万人収容できる。

2.許可されてできる

可以先走。あなたは先に帰ってもよい。

3.する価値がある

「~してみたら」と薦めるのに用いる。

这首歌好听,你可以听听。この歌は良いよ,聴いてみたら。

否定形

「1」「2」の否定には“不能”を用いる。単独で返答する場合も“不可以”ではなく“不行”や“不成”を用いる。

这所体育馆不能容纳六万人。この体育館は6万人は収容できない。
不能先走。あなたは先に帰ってはならない。
我可以回去吗?不行帰ってもいいですか。いけません。

助動詞“可”の語義は“可以”に近似する。

1.許容・可能

去不去的话,你就别去。行っても行かなくてもよいのならば,行くな。

2.値打ちがある

我认为这本书是看的。この本は読む価値があると私は思う。

助動詞“会”は「技術を習得してできる」という意味が中心となる。

1.技術を習得してできる

打字。私はタイピングができる。

“会”は「できる/できない」に焦点が集まっており,能力の程度は“能”で表す。

我一分钟打一百个字。私は一分間に100文字のタイピングができる。

2.可能性がある

没有人说你。誰もあなたをしかったりしない。

可能補語

補語で可能を表すことができる。詳しくは可能補語の項目を参照。