人物と背景
- 吕桂花
- 严家庄村民。牛彩云の母。文革時代に「ふしだらな女」と烙印を押された傷を持っており、そのためもあって夫・牛三斤と夫婦関係が悪い。
- 牛三斤
- 严家庄村民。吕桂花の夫。牛彩云の父。妻・吕桂花と夫婦関係が悪い。
- シーン
- 厳家荘・牛家。喪服を着た吕桂花と牛三斤が、路之信への高額報酬について夫婦げんかを始める。最後は過去の話になり、別れ話に発展する。
会話文
- 吕桂花
- 一千块钱那得包多少饺子[1]才能挣出来呀?你现在不是挖煤工人了。你一包饺子的怎么的?还想手大捏住天[2]啊?
- 牛三斤
- 有本事你哭出点儿声儿来啊[3]。
- 吕桂花
- 我没那本事。
- 牛三斤
- 那就闭嘴。
- 吕桂花
- 你是顾死人还是顾活人[4],啊?彩云中专毕业到现在都没找着工作呢。
- 牛三斤
- 为啥没找到工作,啊?为啥?
- 吕桂花
- 不知道。
- 牛三斤
- 你不知道。我们这个挖煤的破落户,弄啥艺术啊?艺术哪儿给她工资啊。艺术是啥?就你这当年唱戏的贱骨头[5],发痒!非让她念不可!
- 吕桂花
- 我贱!我贱你当年还主动跑到门儿上来找我,啊!
- 牛三斤
- 我当年是吃了迷魂药!我不孝!我对不起我爹!我才找了你!
- 吕桂花
- 现在想明白了?是不是?好啊,哎哟,我别再耽误你了。我告诉你啊,办完丧事咱就离婚。
- 牛三斤
- 离就离!谁离开谁活不了!
- 吕桂花
- 好,牛三斤。我记住你这句发狠的话了。你也给我记住了,谁不离谁是孙子[6]!
- 牛三斤
- 你就没忘了,当年唱歌那知青[7]!
ピンイン
- 吕桂花
- 牛三斤
- 吕桂花
- 牛三斤
- 吕桂花
- 牛三斤
- 吕桂花
- 牛三斤
- 吕桂花
- 牛三斤
- 吕桂花
- 牛三斤
- 吕桂花
- 牛三斤
日本語訳
- 呂桂花
- 千元って餃子何個分だと思ってるのよ?あなたはもう炭鉱で働いているわけじゃないのよ。ただの餃子売りのくせに。天まで包むつもり?
- 牛三斤
- 泣けるならおまえが泣いてみろ。
- 呂桂花
- わたしには無理。
- 牛三斤
- なら黙っていろ。
- 呂桂花
- 死んでる人と生きてる人のどっちが大切なの、ねぇ?彩雲は専門学校を出てまだ仕事が見つかってないのよ。
- 牛三斤
- 何で見つからないんだ?どうしてだ?
- 呂桂花
- わからないわ。
- 牛三斤
- わからないって。俺たちのような元炭掘りの落ちぶれた家が、何で芸術なんかするんだ。芸術はあいつに給料をくれるんか。芸術だと?お前のような元芝居人の下種女が、どうしてもって、あいつに学ばせたんだろうが!
- 呂桂花
- わたしは下種よ!なのに何であなたわたしのことを追っかけてたのよ!
- 牛三斤
- 俺はあの時惑わされてたんだ!俺は不孝者だ!親父に面目が立たない!お前なんか追っかけて!
- 呂桂花
- やっとわかったのね?そうでしょ?いいわよ、あぁ、もう二度と邪魔はしないから。言っとくけど、葬儀が終わったら離婚だからね。
- 牛三斤
- いいだろう!誰だって一人で生きていけるさ!
- 呂桂花
- わかったわ、牛三斤。あなたのその言葉忘れないから。あなたも覚えておいて、離婚しないんならろくでなしよ!
- 牛三斤
- お前は忘れられないんだ、あの歌を歌う知識青年のことを!
解説・補足
- 餃子を作ることは動詞に“包”(包む)を当てる。[^]
- “捏”は餃子を“包”する際、“捏”(指でつまんで)して作ることに喩えた表現で、“手”(権力や能力)が大きくて、“天”までも包んでしまう(世の中をその手で左右することができる)のか、と単なる餃子売りである牛三斤を皮肉っている。[^]
- 葬儀に親族の慟哭が欠かせないことから。[^]
- 亡くなった父の葬儀にばかり気を使い、娘のことに関心を示さないことへの抗議の表現。[^]
- 近代、演劇役者の社会的身分が低かったことから。[^]
- この“孙子”は罵り言葉。[^]
- 若き頃の吕桂花が文革当時北京からやってきた「知識青年」(現鎮長)と曖昧な関係であったことから。[^]