この故事の宝庫であるのがいわゆる古典の名著。日本でも三国志、水滸伝、西遊記は有名ですが、この他にも四大名著の一つ『紅楼夢』など、高等教育を受けたことのある者なら知っていて当たり前の故事に由来する表現もよく使われます。
中級レベルではこのあたりもかじっておく必要があります。中級レベルも後半にさしかかり、こちらの会話力が高くなってくると、相手の中国人も容赦なくこのような故事に由来する比喩表現を使ってきます。
このような場合、ある程度の知識がないと、いったい何の話なのかまったくわからないような比喩表現に出くわしてしまいます。
特に知識人はこのような表現を好むので、いわゆるハイクラスな人たちと交流する場合はこれらの知識を広くかじっておかないと「中国語が使えるようだが所詮は外国人だな。」と心の中で思われてしまうことでしょう。
たとえ自分で使いこなすことができなくても構いません。聞き取ることができればよいのですから。自分で使うようになるのは、上級レベルになってからの話です。
名著・故事はまず日本語に翻訳されているものを読んでみるのが良いと思いますが、名著や故事を中国語学習テキスト化したものもありますので、このようなテキストを使ってみるのも一つの手でしょう。