楽々中国語 V5

パソコンで中国語を使う/学ぶための中国語統合ソフトウェア。『小学館中日辞書』『小学館日中辞書』『白水社中国語辞典』『講談社現代中国語新語辞典』『言いたいことがすぐに見つかる中国語会話辞典』収録で音声付のマルチ中国語辞典、3種類の中国語IME、翻訳機能、メール作成補助、そして中国語学習コンテンツまで。ビジネスユースから中国語学習まで、パソコンを利用した中国語業務にも中国語学習にも使える中国語統合ソフトウェア、オムロンの『楽々中国語 V5』を徹底解剖。

商品形態 ソフトウェア
価格 26,040円(標準価格・税込)
メーカー オムロン

特徴(メーカー〔オムロン〕より)

一言で「中国語統合ソフト」と言ってもピンとこない方も少なくないと思います。以下、メーカーPRを簡潔にまとめます。

マルチ中国語辞書

『白水社 中国語辞典』『小学館 日中・中日辞典第二版』『講談社 現代中国語新語辞典』『ナツメ社 言いたいことがすぐに見つかる中国語会話辞典』を収録。辞書ブラウザ機能で白水社、小学館、講談社の三つの辞書の豊富なデータを最大限に利用して、より詳しく正確に語句の意味を調べることが可能。また、中国語音声合成エンジンで語句の発音を確認することもできます。

中国語IME

「cWnn9(GB)」「cWnn9(BIG5)」「cWnn9(cWnn)」の3種類の中国語IMEを搭載。ピンインがわからない場合のための中国語手書き入力機能、日本語読みでの中国語入力機能も装備。

◆GB18030-IME

中国国家標準文字コードGB18030とGB2312の両コードに対応したIME。繁体字BIG5コードの文字もすべて入力可能に。

◆cWnn9(BIG5)

繁体字中国語対応IME。

◆cWnn9(cWnn)

多言語に対応していないアプリケーションに中国語を入力するためのIME。

読み振りツール

中国語の読みを声調符号付きピンインやカタカナで振りがなのように追加できるツール。中国語音声合成エンジンで読上げることが可能になりました。

文例ナビ

キーワードから目的の文例を検索。30万を超える文例を収録。

中国語文書作成ガイド

ビジネスレターや一般文章の書き方を文例付きで解説。

楽々翻訳

翻訳エンジンには基本辞書70万語を搭載したクロスランゲージ社の日中・中日翻訳エンジンを採用し、双方向翻訳を実現。文書ファイルごとの翻訳も可能。また、日中簡易翻訳ツールで日本語入力から中国語文を作成できます。

多彩な中国語フォント

GB18030コード3書体、BIG5コード3書体、cWnnコード8書体から成る中国語フォントを搭載。

陳さんのやさしい中国語教室

中国語を基礎から学ぶ中国語学習コンテンツ。発音、文法、会話について基礎からしっかりと学びます。

中国語音声合成エンジン搭載

中国語音声合成エンジンの開発元として世界的に権威のある、iFLYTEKの技術を採用。

解説(By 管理人)

中国語統合ソフトの分野では先行する「Chinese Writer 9」を追う対抗馬「楽々中国語 V5」。スペック的には多少劣りますが、その分お値段はお手ごろな価格設定となっています。そのスペックが価格に見合うものなのか、じっくりと見ていきましょう。

なお、本項では、中国語学習者の視点からクローズアップして評価していきたいと思います。ビジネスユースならばおとなしく「Chinese Writer 9」を選択しましょう。

ここに注目!①......「マルチ中国語辞書・白水社中国語辞典を収録」

語学において最も重要なのが辞書。「楽々中国語 V5」では、最も重要になるメインの大型中国語辞書に『小学館中日辞典第2版』『白水社中国語辞典』が、日中辞典として『小学館日中辞典第2版』を収録。もちろん音声も確認可能です。

面白い、というか、注目なのが白水社の中国語辞典を収録しているところです。この辞書は用例が非常に豊富なのが特徴で、他社の類書とは一線を画す存在です。

「文例ナビ」ではこれを最大限活かして30万を超える用例を検索できるようになっています。白水社の中国語辞典を収録しているのは、電子辞書を含めても「楽々中国語 V5」だけ(※2008年12月現在)。白水社中国語辞典をメインで使っている人には魅力的なポイントです。

サブ辞書としては新語辞典と会話辞典も収録されています。総合してみると、用例が豊富なのが特徴的ですね。

また、中国語の文字にマウスを合わせるだけで辞書を引くことができます。中国語Webの閲覧に大きな力を発揮するでしょう。

このほか、引いた単語は履歴に残るので、ファイルに保存して単語帳とすることもできます。

ここに注目!②......「簡便で多彩な中国語IME」

ピンインがわからないの手書き入力はもちろん、入力予測機能もついています。ピンイン入力時に自動的にその語句の意味を表示する「簡易辞書引き機能」をはじめ、日本語の意味から中国語を入力したり、類義語/反義語変換や変換候補のピンインを確認することもできるなど、多彩な中国語入力機能を搭載しています。

ここに注目!③......「読み振りツール+中国語読み上げ機能」

声調符号付きピンインやカタカナを「ふりがな」として追加し、その上で中国語文を読み上げてくれる機能。これさえあれば、音声ソースがない中国語文が音声付リスニングテキストに早代わり。ネットで見つけた文書をリスニングすることができます。

ここに注目!④......「中国語学習入門講座」

「陳さんのやさしい中国語教室」という中国語学習コンテンツが収録されています。これから中国語を学ぶ、という方にはうれしいコンテンツですね。

総括

総合的なスペックを見るのならば「Chinese Writer 9」には及びませんが、その分標準価格で7000円ほど安くなっています。この7000円をどう見るか......難しいですね。

最大の特徴は中日辞書として白水社の中国語辞典を収録しているところです。用例が豊富で他社の類書とは一線を画すこの辞書が欲しいのならば「楽々中国語 V5」で決まり......となるのかもしれません。ただ、その代わりと言うのは何ですが、収録語彙数で日本最大の中国語辞書となる愛知大学の中日大辞典は収録されていないので、中上級レベルの学習者から見るとちょっと不満が残るかもしれません。

これから中国語を始める、という方には「陳さんのやさしい中国語教室」は魅力ですね。

読み上げ機能の音声については「Chinese Writer 9」と同じ音声エンジンを使っているので音声的な遜色はありません。IMEやフォントについても、中国語学習という用途から考えれば、大差はないと考えてよいでしょう。

すこしでも安く済ませたい、という方にはおすすめです。特にこれから中国語を学ぶ、という方には、入門者向けの中国語学習コンテンツが付属している分お値打ち感がぐっと高まります。

購入のヒント

電子辞書は語学への初期投資のなかで、比較的大きな割合を占める投資項目となります。となれば、少しでも安く買いたいと思うのが人情というもの。次のページで中国語電子辞書を安く買うための手引きを公開していますので、ご参照ください。

「中国語統合ソフトウェア購入の手引き」

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