このような伝統的なスタイルの単語帳の問題は、一度書き込んだものを入れ替えたりできないところにありました。難易度別とか、品詞別とか、または覚えた単語と覚えていない単語というように、単語を振り分けることができないのです。その点単語カードは入れ替えすることができるのですが、それでも量が増えると管理が大変になります。
故に、作れば作るほど効率が悪くなるのが単語帳です。一方で手間がかかるんですね。これが。おまけに私のような典型的なA型君は、往々にして単語帳を作成することに熱を上げてしまい、単語帳を作ることに達成感を覚えてしまうという危険性もはらんでいます。
単語帳作成の目的はあくまで単語を覚えることにあるのですが、単語帳を作ったからといって、書き込んだ単語が頭に入る訳ではないのです。単語帳を作ることと単語を覚えることはイコールではないことは言うまでもないのですが、一旦このA型の神経をくすぐる魅力にはまると、この明快な事実を忘れてしまうんですね。
これらの理由から、個人的には単語帳の作成は推奨していません、が、パソコンベースの単語帳、というのなら話は少し変わってきます。
理由はカンタン、パソコンベースの単語帳の場合、ソートやランダム表示が簡単に行えるためです。加えて単語カード機能など付加機能を備えているなど、従来の書籍型単語帳では考えられなかったような、夢のような単語帳が簡単に作れてしまいます。
特にパソコン・インターネット学習とは極めて相性が良く、辞書ソフトと連携している場合はワンクリックで、単体で動作するスタンドアローン型でもコピペで単語帳に入力できてしまうんですから、その簡便性の向上はまさに革命的なものであると言って良いでしょう。
辞書ソフト付属単語帳
簡便性という点から言えば、最も優れているのが辞書ソフトと連携した単語帳です。辞書ソフトに付属したプログラムで、辞書からワンクリックで単語帳に登録することができます。
現在のところこの機能を備えているものは、先にも紹介した中国語統合ソフトと呼ばれるパッケージソフト付属の中国語辞書ソフトです。
多少高価ではありますが、やはりそれだけの価値があるということでしょう。
フリー辞書検索ソフト「Lingoes」あたりがいずれ対応してくれるのではないのか、と個人的には期待していますが、現状では未対応です。
オンライン単語帳サービス
辞書と連携した単語帳という点では、オンライン中国語辞書サービスの中にも対応しているものがありますが、如何せん学習用としては例文がなかったり、語彙数が少なかったりなど、現状では決定版的なサービスが存在しません。
そこで、辞書との連携という点には目をつぶって、スタンドアローン型の単語帳ソフトなりWebサービスなりに視線を移してみましょう。
ポータルサイトでWeb単語帳サービスを展開しているのがエキサイトの「にのきん」。二宮金次郎からネーミングしているように、ケータイでどこでも単語帳を確認できるところが売りです。
ポータル系以外では「まる暗記ネット」なんかがおすすめです。単語帳というよりも単語カードと言った方が良いのでしょうが、単語帳としても使えます。
ケータイでも使えますし、ダウンロードしてオフラインでも使えます。素晴らしい。
単語帳ソフトウェア
Webサービスではなく、インストール型の単語帳ソフトという選択もあります。単語帳ソフトはいろいろあるので、お好みのものを探してみてはいかがでしょうか。
単なる単語帳で良ければ、データベースソフトを使うという手段もあります。
データベースでよければ、このようなソフトに依存せずとも、ExcelやAccessで作ってしまうという発想もありますね。多少技術があれば単語帳から単語カードも作ることができますし。
ExcelやAccessをベースとしたデータベースソフトも多数配布されているので、それらを利用するという手もアリでしょう。