電子版テキストの量的問題
前項の繰り返しとなりますが、パソコンベースの学習で大きな問題となるのが電子版テキストの量的問題です。
現状でも一応一通りはカバーされていますが、選択の余地があまりないので、選り好みはできません。
もっとも、選り好みができないということは、教材選択で迷うこともない、ということで、見方によっては悪いことばかりではないのですが。そもそも、これから中国語を学ぶ入門・初級者の場合、自分に合ったテキストを的確に選ぶこと自体難しいのですから、選択の余地が少なくても、それほど困ることはないかもしれません。
逆に、自身の学習スタイルが確立し、テキストの良し悪しがわかってくるレベル......個人差はありますが、初級後期から中級以降ぐらいですか......になると、テキストの量的問題に突き当たることになるかもしれません。
しかしながら、中級レベルになれば、テキスト化されていない生のコンテンツ、例えば新聞とかニュースなどを利用して学習することができるので、テキストにこだわらなければ、学習ソースは無限に広がります。何せ、インターネットはこれらコンテンツの宝庫ですから。
未加工の生コンテンツを利用する能力がパソコン・インターネット学習の成否を決める
こういった生のコンテンツをうまく利用できるのか否か......パソコン・インターネットを利用した学習の成否はここにかかっている、と言っても過言ではありません。
これら未加工の生コンテンツを利用する能力が高い学習者は、パソコンをベースとした学習をメインにして学習プランを構築するのが良いでしょう。これらのコンテンツをうまく利用すれば、学習効率を高めるのと同時に学習予算も抑制することができます。なんたって、無料の学習ソースがゴロゴロしていますから。
一方、あらかじめテキストとして編纂されたコンテンツでないと学習できない、という方は、パソコンは補助的なもの、として扱う方が無難です。
テキストはレベルが高くなれば高くなるほど少なくなるのが語学テキストのセオリー。おまけに英語以外の語学はそれに拍車がかかります。第二外国語筆頭とはいえ、英語とは比べるべくもない中国語テキスト、その上電子テキストはただでさえ書籍テキストに比べ少ないのですから、中上級レベルの電子テキストなんて言わずもがな......でしょう。
では、未加工の生コンテンツを利用する能力の高低はどのように測るのか......。残念ながら、公式は存在しません。ただ、経験から推測して言うのならば、独学能力の高い学習者は、これら未加工の生コンテンツからオリジナルのテキストを作成する能力も高くなるようです。
では、独学能力の高低を測るにはどうすればよいのかって......。さぁ。どうなんでしょう。ご自身の生涯を振り返ってみてはいかがでしょうか。