業種・企業にもよるでしょうが、直接中国に出向いて仕事をしたり、中国に駐在するようなポストがある会社の場合は、このポストを目指すことができますが、そんなポストは存在しない、という所も少なくないと思います。この場合道は以下の3つでしょうか。
- 1.ひとまず中国語キャリアを放棄
- 2.転職
- 3.専門職キャリアへ転換
いい会社にお勤めの場合はかなり厳しい選択となるかもしれません。安定した将来を取るか、好きな仕事を目指すか......
本項はこれを受けて「ビジネスマン」グループについて一歩進めて考えていきたいと思います。
選択1:ひとまず中国語キャリアを放棄
一番無難なのが「1.ひとまず中国語キャリアを放棄」です。中国語をキャリアのための一つの技術としてとらえているのなら自然と1を選択することになると思います。中国語はあくまでキャリアのための存在なのですから、中国語のために前途良好なキャリアを捨ててしまっては本末転倒です。
放棄といってもあくまで「ひとまず」です。所属する会社がいつ何時中国へ進出するとも限りません。それまでの間、少しずつでも中国語を磨き、「いざ!」の時をじっと待つのです。
中国語に"机会总是留给有准备的人"(チャンスは常に怠らず準備をしている人に残されているものだ)という言葉がありますが、まさにその通りでしょう。
特にいいところにお勤めの場合は1を選択するのがベスト。もちろん相当な実力があり、転職先は引く手あまた......という話なら別ですが。
選択2:転職
最近は中国関連の職を斡旋する業者が増えてきていますから、経験さえあれば即戦力として転職先を見つけることは難しくないと思います。
ただし、転職先は中小企業となることが多く、就職先の社名ブランドを重視する場合、転職は難しいものとなるでしょう。
選択3:専門職キャリアへ転換
中国語そのものが大好きだ、という方は通訳や翻訳のような専門職に憧れるものですが、この道が如何に険しいかについては「厳しい中国語専門職キャリア」で解説した通りです。
それでも......という方は慌てて辞表を提出する前に、まずは中国語通訳・翻訳者養成スクールに通ってみてください。自分がこの厳しい世界で生きていけるのかどうか......すべてはこの見極めから始まります。
実力が認められれば担当講師からお声がかかることでしょう。この世界は評判がすべてですから、声を掛ける側としても「この人なら」という人にしか声をかけることはしません。
また、スクールには志を同じくする人たちが集まっています。その人たちの中で自分の実力がいかほどなものなのか、相対的な角度で分析するのも有用です。
進退についてはスクールで自分の実力を見切ってから決めましょう。先に辞めて背水の陣を敷き、危機感を煽るのも一つの手ではありますが......
スクールはWebなどで探してみてください。私からはケイコとマナブ.netをおすすめしておきます。
週末にボランティアで通訳をしてもいいでしょう。とにかく本当にこれで食べていけるのかどうか。すべてはここから始まります。