学習時間を切り刻め!細切れ時間の活用で中国語楽習

前項(「ゴールの可視化とご褒美インセンティブで中国語楽習」)で、ゴールを近づけることで学習ストレスを軽減する方策を紹介しましたが、ここで重要になることは、「時間」がストレスになるという一つの事実です。

前項の方策のキモは(一応の習得も含めて)中国語習得までの所要時間を短くすること、もしくは経過地点に複数の小ゴールを設けることで、継続学習時間を短くしているところにあります。

このように、前項では中国語習得までの「全体時間」について考えてきた訳ですが、語学にまつわる「時間」にはもう一つ無視できないものが存在しています。それが本項のメインテーマである、日々の学習における連続学習時間一回分の長さです。

集中力

人の集中力には限界というものがあるのは言うまでもありません。いわゆるお勉強の場合、一時間集中力を切らさず勉強できる、という人は優秀な方に分類されるのではないでしょうか。学校の授業時間が一コマ45分から50分くらいに設定されているのもこのためです。これが限度なのです。

学校の授業がつまらないのは、集中力が切れて耳に入らない状態になっても、無理やりでも聴き続けなければならないところにあります。独学の場合は強制力は働かないのでつまらなくなったら休憩することもできますが、休憩ばかりしていてはいつまでたっても学習が進まない訳で、休んでばかりはいられないものです。

では、どうすればよいのでしょうか。

細切れ時間活用の効用

一般に、時間が短ければ短いほど集中力を継続しやすくなります。集中力を一時間継続させることは誰にもできることではありませんが、5分だったら大半の人が集中力を保持することができるのではないでしょうか。

だったら、自分の集中力が無理なく持続できる時間だけ勉強すればよいのです。それが10分だとしたら、勉強は一コマ10分、としてしまうのです。一コマ10分だって6回やれば一時間になります。何もぶっ続けで一時間勉強しなければならないという決まりはどこにもありません。

忙しいビジネスパーソンでも、語学をマスターしていく人が存在するのは、短い時間を積み重ねることで学習を進めることができるからです。

一般には細切れ時間の活用、と言われますが、細切れ時間は普通短いので、集中力が持続しやすく、結果として学習効果が高くなるという効用もあります。信号の待ち時間、電車の待ち時間、トイレの中etc...その気になれば、勉強に使える時間というものは結構あるのです。

これを応用して、集中力が続かなくて勉強が辛い、という場合は、たとえまとまった時間を取ることができる環境にあっても、敢えて時間を細切れにしてしまうのです。

まとまった時間は細切れの時間を有効活用するための下準備に当てるという方法もあります。例えば、大き目の単語カードに文法事項やフレーズを書き込み、いつでもすぐに重点項目をすばやく勉強できる体制を整えておくのです。

たとえ自宅で学習する、という場合でも、いつでも即学習状態に入ることができる状態にあるのは大きいです。勉強したい、と思い立ったその瞬間こそ、学習効果の最も高い瞬間なのですから。

ちなみに数少ない中国語通信講座の中でも最古の部類に入るロングラン中国語講座の「スピードラーニング中国語」なんかもそんな細切れ時間を上手に活用できるシステムを採用しています。アルクの「中国語マラソン」のリニューアル版である「わかる中国語 4カ月入門コース」も細切れ時間を活用できるシステムを一部に導入するなど、地味ではありますが、学習メソッドとしてじわりじわりと流行の兆しを見せている感があります。集中力に自信がない、という方は試してみてはいかがでしょうか。