歇後語とは

歇後語とはその名のとおり「後」(後ろ)を「歇」(やめる.中止する.停止する)する言葉で、前半から後半の内容を推測し、理解することができる、日本語の「しゃれことば」に相当する一種の言葉遊びです。

日本語のしゃれことばは特に大阪を中心に明治のころまで盛んに使われていたようですが、現在ではほとんど耳にすることはなくなりましたが、 一方で中国語のしゃれことばこと「歇後語」は現在に至るまで、口語文章語を問わず、一種の修辞技法として盛んに使われ続けており、且つ毎日無数の歇後語が中国の津々浦々で生産されています。

その多くは生活に密着したもので、ユーモアと機智に富むのが最大の特徴です。

中国で「歇後」という名前が出現したのは唐代まで遡ります。書物として残されてきたものは多くありませんが、現在でも頻繁に使用される歇後語の中には千年の歴史を持つものも確認されています。例えば現在ではことわざになってしまった“千里送鹅毛,礼轻人意重”も元を辿れば歇後語で、その起源は宋代にまで遡ることができます。

歇後語の形態は主として「発音をかけるもの」「事にかけるもの」「物にかけるもの」「故事にかけるもの」の4種類に分別されます。中国語のテキストに必ずといってもいいほど登場する“小葱拌豆腐---一清(青)二白”は発音をかけたものの典型でしょう。